小江戸日記

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「 たまもの in 川越 モネから草間彌生まで」 川越市立美術館特別展

川越市立美術館では現在、特別展「たまもの in 川越 モネから草間彌生まで」をおこなっています。観に行ってきました。

モネ、ルノワールピカソシャガールデルヴォーなどの西洋絵画、また日本の近代洋画では、岸田劉生(きしだりゅうせい)や佐伯祐 三(さえきゆうぞう)など、そして現代美術に至っては、草間彌生(くさまやよい)、白髪一雄(しらがかずお)、李 禹煥(りうふぁん)らの作家の作品が展示されていました。

 

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クロード・モネの積みわらの絵。

光を描く印象派

朝の光、午後の光、冬の光、夏の光、皆違う。

同じ風景でも光によって全く印象が異なることは、普段のカメラ撮影でも実感します。画家って本当によく観察し、分析してる。科学者ですよね。

それから、モダンアート。私は、あまり好きではなかったんです。なんていうか「こういう見方でいいのかな?間違っているのかな?」と戸惑わせるだけで面白くないと思っていました。「わかるかな?」と試されているのが不愉快というか・・・。けれど、今回は案外興味深く見ることができました。

目に留まったのは秋岡美帆の「ゆれるかげ」という作品。

絵って一瞬を写し取るものだと思い込んでいたのですけど、実際そうだと思うのですけど、この作品では「時間の経過」をとても感じさせているのです。「かげ」が「ゆれる」ということは、もちろんそこに「時間の経過」があるわけで。そして、それを感じるためには見る者に「ゆれるかげ」の「記憶」がなければならない・・・。ここまで考えて、「あ、これってこの作品に限ったことではないな、どんな絵でも写真でも彫刻でもそうだ、作品って鑑賞するものの記憶に最後はゆだねられているのだな」と思い至りました。その、まあ言ってみれば当たり前のことに気づかせてくれる作品でした。

(なんて、まったくピントはずれな鑑賞なのかもしれないけれど、別にいいや。間違った解釈だったとしても、それはそれで素直な感想ということでこのまま書き記しておきます。)

他にも李禹煥の「線より」シリーズの作品など、脳を刺激する作品が並んでいます。現代美術を前にした居心地の悪さが今回はなく、面白く感じられたのが自分でも意外でした。私も変化したのでしょう。芸術作品との出会いも一期一会なのですね。

 

3月15日まで開催しています。


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